10.1.11

自然、心の豊かさ

12月は彩り輝いた晩秋が過ぎ去るのを惜しみ、1月になると早くも小さな春を探そうとする。
それらは身近な風景であり、午後の陽ざしの微妙な変化であったりする。

例えば、冬の朝に散歩していると、落葉樹はすべて葉を落とし、裸木になって天を仰いでいる。
遅い日の出の今頃、まだ薄暗い道を歩くと、時として北風が頬に突き刺す。
しかし、その風の中にはすでに小さな春の気配を感じることもあり、又、枯れ果てた木の枝には確かに小さな木の芽が膨らみかけている。

そして、土の中にはじっと春を待つ、様々な虫たちが身動きもせずに眠っている。

人の体は無意識に自然と関わり、生命と向き合うものであることが人として自然な姿であり、心の豊かさや能力を育むものであると、僕は思う。

2.1.11